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限られた容積率で広い家に

先日、都庁の不動産業務課に行ってまいりました。

2階まではエスカレーターで上がり、2階からエレベーターで上階に上がるには、氏名や住所などを記入して通行証を受け取り、セキュリティゲートを通らなくてはいけません。
しかも、新型コロナウイルス感染予防のため、検温をお願いしているとのこと。
(え、こんなに人が多いのに検温?)と、余計な心配をしていたところ、「前髪を上げてください」と言われ、おでこにセンサーを当ててあっさりと検温が終わり、無事に?ゲートを抜けることが出来ました。

それにしても、人工的ではあるものの、まっすぐな桜並木?が第一庁舎と第2庁舎の間にあり整然と区画された街並みは、まるでここが都の中枢部であることを主張しているようにも感じました。

都庁から新宿駅まで歩いて向かう途中、数ある高層ビルの中でも何やらひときわ異彩を放つ建物が視界に入ってきます。このビルは、コクーンタワーと呼ばれる東京モード学園の校舎ということ。
さすがは日本有数のデザイン学校、学長の「夢を与える空間を築きたい」との熱い思いを受けて、コクーン=繭から孵化して生徒が成長していく姿を象徴するかのような斬新なデザインの建物が誕生したのですね。

実はこの建物、本来の容積率(敷地面積に対する延べ面積の割合)は1,000%なのですが、なんとしても学長の熱意をこの建物に反映させたいと、設計会社が何度も役所に足を運んで説得を重ねたそうです。
この努力の結果、低層ホールを都民にも開放し、地域の活性化を図ることで、東京都から特別に都市再生特区の指定を受けて1,370%にまで容積率を緩和してもらったそうです。

ところで、容積率といえば、これから建物を新築、リフォームしようという人にとっては切っても切れないワードだと思います。
コクーンタワーのように特別に容積率を緩和してもらうことは不可能に近いですが、限られた容積率の範囲内でできるだけ広い家を建てたいと思うのは、多くの人にとって共通の願いではないでしょうか?

けれども、工夫次第では容積率が厳しい地域でも生活空間を広げることは可能です。
まず、容積率自体については、以下のような不算入の規定があります。

  〇 地下室は床面積の3分の1までなら容積率に算入しなくてもよい
  〇 車庫は延べ面積の5分の1までなら算入しなくてもよい
  〇 ロフトや小屋裏は条件さえ満たしていれば下階の床面積の2分の1まで参入しなくてもよい

地下室は温度変化も少なく遮音性もよいので楽器を演奏する場として、またはお酒が好きな人であればワインセラーなどとしても活用できるかもしれません。
また、愛車家にとっては、自分の宝物の車を雨風にさらすようなことは避けたいはずです。
ロフトや小屋裏は遊び心満載の子供にはとても魅力的ですし、物置としても活用できそうですね。

加えて、決められた容積率の限度内でもできる工夫はあります。

  〇 まずは視覚的にお部屋を広く感じさせるような工夫をすること。
  部屋の壁や、カーテン・家具の色をなるべく統一して淡い色(白やベージュ)にすると、錯覚的にお部屋が広く感じられるようです。低めの家具で揃えることもお部屋の圧迫感を無くすには有効かもしれません。
  
  〇 よこの空間の工夫として、間取りを工夫することも非常に大切です。一戸建てでもマンションでも間取りはとても重要なパートを果たしているのではないでしょうか? 
  廊下をなるべく狭くし、間仕切りをなるべく少なくして生活スペースを広くすると、窮屈感から解放されて広々と使えそうですね。

  〇 また、たての空間の広がりを意識して、吹き抜けを作ると、開放感があるお部屋に見えるようです。さらに吹き抜けの上部に窓をつけると朝昼には光がさしてきて、自然の明かりを感じながら健康的なライフが送れそうですね。

  〇 そのほか、外部との一体感を持たせるために、リビングに広い窓をつけ、テラスやデッキを設けると広く有効に使えそうです。デッキの色をリビング床の色と同じにすると、さらに部屋と外とのつながりが感じられてよいですね。

上記の他にも、少ない敷地面積と限られた容積率の中でアイディアを上手に活用する方法は多様にあると思われます。自分の理想やアイディアをうまく取り入れてもらえながら相談できる不動産のプロに巡り合えることも重要なカギですね。

当社でも、住まいにまつわるお悩みについて幅広くご相談を承っております。
是非お気軽にお問い合わせください。

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