うちのブロック塀、地震でも倒壊しない? チェックポイントと撤去・新設時の文京区助成金
こんにちは。東京都文京区本郷三丁目に本社のある不動産会社・株式会社ASUeの新人スタッフです。
先月5月22日のブログ記事にて、「ブロック塀を撤去して生垣に造り替える」ケースが対象になる、文京区の助成金をご紹介いたしました。
今回は、「十分な安全性が確保されていないブロック塀を撤去し、造り替える」ケースが対象になる文京区の助成金をご紹介します。
2018年6月18日に発生した大阪北部地震では、小学校のブロック塀が倒れて登校中の女児が亡くなっています。その、大阪北部地震からもうすぐ2年。全国で危険なブロック塀への対策が進んでおり、文京区も塀の所有者・管理者に安全点検の実施を呼びかけています。
道路に面するブロック塀を所有・管理されている方は、ぜひ一度安全性のチェックされることをおすすめします。
地震によるブロック塀倒壊の影響
ブロック塀倒壊による被害は、先に挙げた大阪北部地震のみならず、昭和53年の宮城県沖地震をはじめ、平成28年の熊本地震等でも起こっています。
阪神・淡路大震災では、約1,500件のブロック塀が倒壊し、数十名の方が倒壊したブロック塀の被害に遭われました。また、倒れた塀が道路をふさいで、避難や救助・消火活動を妨げるという二次被害も出ています。(出典:一般財団法人日本建築防災協会 パンフレット「地震からわが家を守ろう」)
文京区も、塀の所有者・管理者に安全点検の実施を呼びかけています。
平成30年6月18日に発生した大阪北部を震源とする地震による塀の倒壊被害を受け、国土交通省が、塀の安全点検のためのチェックポイントを作成しています。
塀の所有者・管理者の方は、このチェックポイントを用いて、安全点検を行うようお願いします。
チェックポイントについては、建築物の塀(ブロック塀や組積造の塀)の安全点検等について(国道交通省ホームページ)をご覧ください。
危険なブロック塀を見分けるチェックポイント
まずは所有者・管理者が外観からチェック! 1つでも異常があれば専門家に相談を!!
国土交通省の資料によると、ブロック塀が安全かどうか確認する第一段階として「外観に基づく点検」をおこなうことが推奨されています。そこで問題が発見された場合は、第二段階として建築士や専門工事業者等の専門家の協力を得て、ブロック内部の診断を行うことが望ましいとされています。(出典:国土交通省「ブロック塀等の点検のチェックポイント」)
危険なブロック塀 5つの外観チェックポイント!
- 塀は高すぎないか?
- 塀の厚さは十分か?
- 控え壁があるか?
- 基礎があるか?
- 塀が劣化したりしていないか?
出典:一般財団法人日本建築防災協会「あなたの周りは大丈夫? 今すぐブロック塀等の点検を!~安全なブロック塀等を目指して~」
それでは、5つのチェックポイントを一つひとつみていきましょう。
※一般に「ブロック塀」といわれているもののなかには「補強コンクリートブロック造の塀」と「組積造(石造・レンガ造等)の塀」があります。それぞれの塀で、安全点検のポイントは異なります。
塀は高すぎないか?
【補強コンクリートブロック造の塀】塀の高さは地面から2.2m以下ですか?
【組積造の塀】塀の高さは地面から1.2m以下ですか?
塀の厚さは十分か?
【補強コンクリートブロック造の塀】塀の厚さは15cm以上※ですか?
※塀の高さが2m以下の場合は10cm以上
【組積造の塀】塀の高さの10分の1以上の厚さがありますか?
控え壁があるか?
【補強コンクリートブロック造の塀】長さ3.4m以下ごとに、高さの5分の1以上突出した控え壁はありますか?(塀の高さが1.2m超の場合のみ)
【組積造の塀】塀の長さ4m以下ごとに塀の厚さの1.5倍以上突出した控え壁はありますか?
基礎があるか?
地面より上にあるブロックの最下段の下に、コンクリートの基礎がありますか?
塀が劣化したりしていないか?
塀に傾きやひび割れ、鉄筋の露出等はありませんか?
傾きやひび割れがなくても劣化が進んでいる例
茶色のにじみ
ブロック表面の鉄筋の錆び汁
著しい白い物質の付着
ブロック内部に雨水が浸入するなどによりコンクリートの成分が溶け出し表面で白く固まったもの
外観チェックでひとつでも異常があった場合は専門家にご相談を!
ブロック塀等の診断・施工に関する相談の連絡先
公益社団法人日本エクステリア建築業協会(住宅の外構専門の工事業者の団体)
電話03-3865-5671
https://jpex.or.jp/
ブロック塀等の診断・設計に関する相談の連絡先
公益社団法人日本建築士会連合会(建築士の団体による連合会)
→建築士会の「建築相談窓口」設置状況
文京区の「ブロック塀等改修工事費助成」
撤去費用1mあたり最大1万5千円、新設費用1mあたり最大3万円を助成
文京区では、道路に面していて、かつ、十分な安全性が確保されていないブロック塀を撤去・新設する際に、助成金を交付しています。
ブロック塀の撤去には1mあたり最大で15,000円、撤去に伴う新設には1mあたり最大で30,000円の助成金が交付されます。※助成金の交付には要件があります※
助成金額の例
たとえば、10mのブロック塀を撤去して造り替える場合…
撤去に対する助成額は
@15,000円×10m=最大15万円
新設に対する助成金は
@30,000円×10m=最大30万円
となり、助成金額の合計は最大で45万円ということになります。
注意! 助成金交付決定通知書の交付前に撤去工事に着手または、工事の契約締結をすると、助成金が受けられません!!
この「ブロック塀等改修工事費助成」を希望する場合は、助成金交付要件の詳細 をご確認のうえ、必ず工事の契約締結前に文京区の「地域整備課細街路担当」へお電話のうえ、事前相談をおこなってください。
お問い合わせ先
文京区 都市計画部 地域整備課細街路担当
電話 03-5803-1500
当社ASUeでは、住まいにまつわるお悩みについて幅広くご相談を承っております。
是非お問い合わせください。
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